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2023.5.1 お知らせ

海外ハイパースペクトルスタートアップ5選

2023.5.1 お知らせ

みなさん、こんにちは!

ハイパースペクトルスタートアップを経営しているMilk.株式会社の中矢です。

私が起業した8年前に比べて「ハイパースペクトル」という技術が非常にポピュラーになり、資金調達に成功しているスタートアップも出てきておりますので、その一部をご紹介しようと思います。

その前に、ハイパースペクトルがどういうものなのか?どういう流れをたどっているのか?をご存じない方はこちらをご覧ください。

さて、それでは本題に入ります。

本日紹介するハイパースペクトルスタートアップは以下の5社です!!


1.TruTag Technologies
2.Voyage81
3.Pixxel
4.Plotlogic
5.Outsight


それでは一気に見ていきましょう!!

1.マイクロタグ TruTagTechnologies

カリフォルニア州シリコンバレーに本社を有する企業であり、これまで約1億米ドルの資金調達に成功していることが報道されています。

設立は2011年ということで、正直スタートアップといえるかどうかは微妙ですが、ハイパースペクトルカメラの宇宙分野以外の展開で最も資金調達に成功している企業であることから注目すべき企業です。

この企業の特徴は、食品にも利用可能なマイクロタグを付与する技術であり、ハイパースペクトルカメラはそのタグの読み取りに活用しています。

元々一事業部であった、ハイパースペクトルカメラのメーカーであるHinaLea Imaging社は現在は関係会社になっているようですが、高い技術力を有するチームであることは疑いようがありません。

2.RGBからハイパー生成 Voyage81

この企業はイスラエルで2018年に設立されたスタートアップ企業です。

特徴的なのは、通常のカメラ画像(≒RGB画像)から31バンドのハイパースペクトル画像を98%という高精度に再現できる技術です。

これにより、スマートフォンの動画像からもヘルスチェックや食品の鮮度チェックが行うことが可能になるそうです。

創業者は2名いらっしゃいますが、コアの技術をつくり出したアラドさんは、元スピードスケートの選手であるという点もユニークです。

3.地球全球のハイパー衛星マップ Pixxel

Pixxel社は2019年にインドで設立したハイパースペクトルカメラ搭載の人工衛星を開発するスタートアップ企業です。

こちらは資金調達と開発ともに順調に進んでおり、約42億円のシリーズAでの調達を成功させ、TD-2という150バンドのハイパースペクトルカメラ搭載の衛星をすでに販売開始しています。

Pixxel社によれば、こちらの衛星により「打ち上げからわずか数週間で、TD-2 は情報の収集を開始し、天然ガスの漏出、森林伐採、氷冠の融解、汚染、作物の健康状態の低下など、地球に大混乱をもたらしている目に見えない変化を明らか」にできるそうです。

4.リアルタイム鉱物探査 Plotlogic

オーストラリアで2018年に設立されたPlotlogic社の特徴はLiDARとハイパースペクトルカメラを組み合わせることで、形態情報と分光情報をリアルタイムに計測することで高精度な鉱物探査を可能にしたことにあります。

これまで累計約29億円の資金調達を行っているようです。出資元はオーストラリアのみならず、中国、アメリカ、ブラジルなどのVCであり、グローバルな展開を見据えた幅広い構成となっています。

すでに商品化されたプロダクトも発売されています。今後、鉱山内のすべての岩石の位置と材料特性を特定することで、鉱山オペレーターが生産量を増やし、廃棄物を削減することを目指しているようです。

5.3Dオブジェクト検知 Outsight

2019年にフランスで設立されたOutsight社は工場や空港など様々な場面で活用できるリアルタイム3Dオブジェクト検知システムを開発している企業です。

この企業の特徴も前述のPlotlogic社と同様にLiDARとハイパースペクトルカメラにあります。しかしながら、こちらの企業はよりソフトウェアに特化した開発を行っているようで、さまざまな機種のLiDARやハイパースペクトルカメラに対応したソフトウェア開発を行っています。

ハイパースペクトルカメラと組み合わせることで木や建物などの静的なオブジェクトの材質なども区別することができ、しかもそれをSoC(ソフトオンチップ)で提供するということを目指しているようです。

最後に

いかがだったでしょうか?
世界のハイパースペクトルスタートアップの急激な進化を見ると、私たちMilk.株式会社としても背中を押されているような気がしてきます。

ハイパースペクトルの市場成長はまだまだこれからです。
来るべき未来に向けた研究開発をこれからも続けてまいります。

では、次回の投稿をお楽しみに!

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