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2024.9.8 ハイパースペクトルカメラ

ハイパースペクトルカメラ市場と(競合)比較

2024.9.8 お知らせ

 

 

Milk.株式会社は宇宙技術「ハイパースペクトルカメラ」を中核技術として所有するディープテックスタートアップです。現在は、「ハイパースペクトルカメラ」をがん細胞の識別に応用して高精度な診断を実現するANSWER for Pathologyの開発を中核とし、解析コンサルティングやWebアプリ開発受託も行っています。ハイパースペクトルカメラの活用に関しては、医療分野以外にも様々な分野で活用して解析を行い、ソリューションを開発してきました。

 


  
この記事のまとめ

 

 ・ハイパースペクトルカメラとはどのようなものか?

 

 ・国内のハイパースペクトルカメラ市場について

 

 ・ハイパースペクトルカメラのプロフェッショナルである当社が選び方を解説

 

 

 

1.ハイパースペクトルカメラとは?

ハイパースペクトルカメラは、従来のカメラの色彩情報が3原色であるのに対し、141原色の色彩情報を有し、人間の目では見分けることの出来ない色(=ゴーストカラー)の違いを見分けることが出来るカメラです。

※ゴーストカラー・・・可視光領域における人間の目で識別できない色に対する当社独自の呼称

 

 

当社ではハイパースペクトルカメラを、市場に出回っている製品から「特定範囲の波長帯を数十~数百の波長のまとまりで分割した情報(分光情報)とその位置情報(ピクセル)を同時に取得できるカメラ」と定義しています。

 波長数の多さや連続的なスペクトルを取得できることを要件とするケースもありますが、それぞれの方式にメリットがあるので広義に捉えています。

 

参考:Milk.株式会社「ハイパースペクトルカメラとは?」

https://www.milk-med.com/blog/2024-03-25/

 

2.ハイパースペクトルカメラを取り扱っている企業

国内でハイパースペクトルカメラを取り扱っている企業は複数ありますが、同じハイパースペクトルカメラという製品名であっても定義やカメラシステムの機構、スペックなど違いがあります。一例としてハイパースペクトルカメラの主なスペックを比較すると以下のようになります。(内部スキャン方式のもので比較しています。)

 

企業

バンド数

波長範囲

波長分解能

強み

A社

151

350~1100nm

5nm

国内製造メーカーとしての豊富な実績

B社

447

400~1000nm

1.9nm

豊富なラインナップで目的・用途に合わせたカメラの提供

Milk.株式会社

CosmosEyeシリーズHSC103-USB3

141

350nm~1050nm

5nm

分光誤差0.3nm以下の品質と自社開発の画像解析アプリ

   ※当社の市場調査に基づき分析した強みです。

 

この他にもハイパースペクトルカメラのスペックの違いには様々な要素があり、一概にどの会社のハイパースペクトルカメラが優れていると言えるものではありません。当社を含めて、各社ともそれぞれに強みがあります。この点、当社のハイパースぺクトルカメラは、本体の開発・製造を子会社であるIrisで行っており、世界でも珍しい分光精度誤差0.3nm以下の独自出荷基準による分光精度保証をしている高品質なカメラとなっています。

上記のように分光方式がライン方式のものは、可視光+近赤外領域を分光しているケースが多いですが、同じハイパースペクトルカメラという製品名でも異なる波長帯を撮影するものもあり、比較する際は、カメラのスペックだけでなく、分光方式が合致しているかは必ず確認した上で比較することが重要となります。詳細はハイパースペクトルカメラを取り扱う各社のホームページで確認ください。

 

参考:Iris(当社取り扱い商品)ホームページ

https://hokkaido-sat.co.jp/service/hyperspectral-product/

 

 

3.ハイパースペクトルカメラを選ぶ時、何を考れば良い?

ハイパースペクトルカメラにはさまざまな分光方式のカメラがあり、内部スキャン方式以外のハイパースペクトルカメラもあります。このように分光方式の異なるハイパースペクトルカメラについて、その特徴(長所・短所)を理解し、用途・目的に合わせて選択をする必要があります。万が一、用途・目的に合っていないカメラを採用すると、期待する計測が行えない恐れがあるためです。

 

 

例えば、計測方式は同じ空間掃引方式でも、スナップショット方式で製造されているハイパースペクトルカメラもあります。このタイプのカメラの長所は、小型でリアルタイムに撮影が可能なため、ドローンへの搭載には最適です。一方で、受光素子の大きさに限りがあるため、バンド数が限定され、各画素にフィルタを割り当てるので、画像サイズが小さいといった短所があります。また、光の漏れやリークなどを考慮したレンズを装着する必要もあります。これらの長所・短所を理解した上で、仕様を決定する必要があるのです。

 

 

4.ハイパースペクトルカメラをお探しならMilk.

 

ハイパースペクトルカメラはこれまで述べてきたように、用途・目的に沿った仕様を選択して、開発・製造することが重要となります。さらに、ハイパースペクトルカメラで高精度な解析を行うためには、カメラの製造における精度も重要となります。この点、当社はこれまで述べたように分光精度の誤差0.3nm以下という精度があり、これは職人一人一人が手作業で製造することで実現しているものです。また、自社開発の画像解析アプリケーションがあるため、PoCからカメラの開発・製造、さらに実装にあたってのコンサルまで行うことで、お客様のニーズに合わせて導入に向けたカスタマイズができます。

 

このように高品質なハイパースペクトルカメラの製造から、ソフトウェア開発、コンサルティングが可能となっている理由として、当社には学術的な裏付けがあることが挙げられます。当社は代表を務めるAI研究者の中矢と、国内におけるハイパースペクトルカメラの権威である故佐鳥新教授とで設立された会社であり、学術成果を上げてきていることで高品質なハイパースペクトルカメラの製造と画像解析を可能としています。

 

以上がハイパースペクトルカメラ市場と選び方の解説となります。当社ではハイパースペクトルカメラの検討をされているお客様には、計測サービスをご案内して、導入検討の初期段階よりサポートをしております。ハイパースペクトルカメラにご興味を持たれましたら、是非、当社までご連絡ください。

 

参考:Milk.のハイパースペクトルサービス料金シミュレーション
https://hscform.milk-med.com/

 

 

グラフィカル ユーザー インターフェイス が含まれている画像

自動的に生成された説明

当社で扱うIris社製のハイパースペクトルカメラ

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